ヴィラ購入時のデベロッパーとの契約書チェック

ヴィラを販売するデベロッパーとの契約書を確認してほしい、というご依頼をいただきました。確認の過程で、弊社の弁護士は重大な疑問と懸念を生む条項をいくつも見つけました。

弁護士のコメント:

引き渡し時の不具合の是正について

契約書には、引き渡しの検査で見つかった不具合をデベロッパーが是正するまでの期間が定められていません。不具合は発見から14日以内に是正されるべきである、と明記する必要があります。

管理会社に関する条件

管理会社の権利と義務、そして投資家自身がその住戸を利用する条件はすべて、投資家が別途署名する第三者との契約で定められます。つまり管理会社に関わる詳細は、契約に署名した後でなければ分からないということであり、投資家にとって不便をもたらしかねません。

管理会社への支払額が不明であること

契約書には管理会社への支払額が記載されていない一方で、管理会社との契約の締結は必須とされています。投資家は管理会社のサービスを断ることができず、不利な立場に置かれます。

管理会社に関する問題

管理会社に関わる条件(支払い、料率、手数料)はすべて、契約に署名した後で初めて投資家に知らされます。後になってサービスや金額に不満があっても、投資家は管理会社との契約を取り消すことができません。唯一の方法は契約全体の解除ですが、投資家にとって有利とは言えません。

住戸の位置の変更

デベロッパーは、契約条件を悪化させない範囲で住戸の位置を変更できる(別の階や別の棟へ移すなど)権利を持っています。物件の位置が変われば、その特性も大きく変わり得るため、これは投資家の利益を損なうものであり、重大な疑問を生みます。


構造部分の保証

契約書には保証対応の是正期間が定められていません。すべての請求と申し出は、デベロッパーへの申し出から10営業日以内に対応されるべきである、と明記することをおすすめします。

保証が管理会社に左右されること

物件の構造部分(壁、屋根、基礎)の保証は、管理会社の業務に左右されます。管理会社の対応が悪ければ保証を受ける権利を失いかねず、投資家にとって不当なリスクです。

投資家による契約違反

投資家が契約に違反し、自ら住戸を転貸した場合、デベロッパーは契約を解除して住戸を売却する権利を持ちます。契約書には、投資家に住戸の代金が返還されるのか、転貸や契約違反の事実をどう証明するのかが定められていません。

解除の際に予約金が返還されないこと

契約が解除された場合、理由を問わず予約金は返還されません。つまりデベロッパー側が投資家との契約解除を決めた場合でも、その金額は失われることになり、きわめて不利な条件です。

まとめ

署名の前に経験のある弁護士に契約書を確認してもらうことを強くおすすめします。法的・金銭的なリスクを事前に見つけ、ご自身の利益を守るためです。

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