2026年に事業者が備えておくべきこと

インドネシアで事業を営む起業家の経験によれば、ビジネス上の問題の多くは新しい規則のせいではなく、一見些細に見える点から生じます。最も多いのは、報告期限の見落とし、そしてイミグレーションや社会保険機関をはじめとする政府機関に登録された情報が古いままになっていることです。

年の初めに会計・管理上の重要項目を落ち着いて見直しておけば、罰金やアカウントの停止、余計なストレスを避けられます。これらの確認は形式上は特定の日付に紐づいていませんが、だからこそ忘れられがちです。

1. オフィス:バーチャルオフィスと実際のオフィス

まず確認したいのはオフィスの賃貸借です。

契約期間が切れていないか、そして法人登録システム(OSS)に登録された住所が実際の住所と一致しているかを確認します。

バーチャルオフィス(Virtual Office / VO)を利用している場合は、それが自社の事業内容に対して正しく登録されているかを確認することが重要です。実務では、事業が実際に稼働していても住所の不一致を理由に検査を受け、罰金を科されるケースが少なくありません。

2. ライセンスと許認可

ライセンスは事業を行う権利の基本的な裏付けです。次の点を確認することをおすすめします。

- すべての事業ライセンスの有効期限

- 実際の事業内容が、登録書類に記載されたKBLIコードと一致しているか

- 実際の事業内容が、OSS(Online Single Submission)で有効化されているKBLIと一致しているか

- 証明書や特別許可の有効期限が切れていないか

3. KBLI(インドネシアの事業分類コード):2025年版への対応

2025年にKBLIの分類が正式に改訂されました。そのためOSSにログインし、次の点を確認しましょう。

  • すべての事業コードが有効になっているか

  • それらが本当に現在の事業内容を反映しているか

  • 特に近年事業内容が変化した場合、コードの変更や追加が必要ではないか

4. KITAS/KITAPへの切り替え

KITASを保有する従業員やオーナーがいる場合は、その有効期限を確認する必要があります。あわせて、インドネシアの永住許可であるKITAPへ切り替える時期が来ていないか、担当者に確認するとよいでしょう。

5. 税務署におけるPKP(付加価値税の課税事業者)ステータスの確認

インドネシアには、直近12か月の売上高が定められた上限を超えた場合、PKP(付加価値税の課税事業者)として登録しなければならないというルールがあります。

確認すべき点は次のとおりです。

  • 直近12か月の実際の売上高

  • その数値が税務申告の内容と一致しているか

今年から付加価値税の対象となるかどうかは、年次申告の提出後に判明します。そのため、年次報告を入念に準備し、正確に提出する必要があります。

6. 従業員とBPJS(公的社会保険)

BPJSはインドネシアで加入が義務づけられている公的保険です。

次の2つが含まれます。

- BPJS Kesehatan — 医療保険

- BPJS Ketenagakerjaan — 労働に関するリスク(年金、労災、解雇)

次の点を確認することをおすすめします。

  • すべての従業員が登録されているか

  • 従業員の情報(役職、給与、ステータス)が最新か

  • すでに退職しているのにシステム上は在籍したままになっている従業員がいないか

こうした不一致は検査でよく発覚し、余計な指摘の原因になります。

7. 2026年の祝日カレンダー

一見些細なことに思えますが、実際には事業の運営に大きく影響します。

重要な理由は次のとおりです。

  • 祝日には政府機関、銀行、イミグレーションが業務を行いません

  • OSS、税務、会計のサービスが利用できないことがあります

  • 従業員への支払いや報告は前もって計画する必要があります

例として、イスラム教の最大の祝日であるEid al-Fitr(イドゥル・フィトリ)があります。従業員への宗教手当(THR)は通常、祝日の1〜2週間前に支払われます。期限内に支払わなければ、苦情や調査につながる可能性があります。

インドネシアは宗教的な国ですので、こうした点はあらかじめ考慮し、祝日カレンダーを手元に置いておくとよいでしょう。

8. 報告の期限

ここは日付が厳格に定められています。

毎月:

  • 納税 — 翌月10日まで

  • 報告書の提出 — 翌月20日まで

四半期ごと(投資報告LKPM):

  • 対象四半期の翌月10日まで

会社の年次報告:

  • 4月30日まで(活動実績のない「ゼロ」の会社も含みます)

KITAS保有者個人の年次申告:

  • 3月31日まで

これらの要件はすべての会社に共通で、事業の活動状況や取締役・出資者の居住地には左右されません。

最後に。年初にこうしたチェックリストを確認しておくと、事業の状況を把握しやすくなり、ストレスも減ります。大切なのは確認を「後回し」にしないことです。2026年が穏やかな業務と着実な事業の成長の年となりますように。

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